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【コラム】航空機の品質保証と経営戦略

株式会社ティ・エフ・マネジメント

代表取締役 門間 清秀

 

アジアNo1航空宇宙産業クラスター形成特区が制定されて6年、全国都道府県で、航空機関連クラスターあるいは研究会を形成、活動しているグループは、40以上に達しています。今後の本格的な活動のための勉強会、講演に招かれることがあり、その際のタイトルは、「航空機の品質保証と経営戦略」です。以下にこの勉強会等について概要を紹介します。
航空機産業への新規参入、あるいは参入済みの皆さんが航空機ビジネスの拡大、JIS Q 9100認証取得を武器に異業種への展開を図られる際の参考にしていただければ幸いです。

第1部では、航空宇宙産業特有要求である、運用リスクマネジメント(FMEA等)、製品安全・模倣品の防止等のほか、米国航空産業の慣習(契約重視、文書化、性悪説)をベースとした9100規格を理解し、欧米プライムの要求事項に適合する品質マネジメントシステム(QMS)を構築することの解説です。

第2部の経営戦略策定として、航空機産業に参入するために経営者が、何を調査・検討し、決断するか。自社の中長期経営計画を策定するうえで重要な事項であり、自社が置かれた外部・内部環境を調査・分析し、決定する必要があります。
(1)外部環境の理解:航空機の需要予測、自社の潜在顧客の対象製品と要求を調査して、航空機のどの分野に参入するかを設定する。
(2)内部環境の理解:自社の強みと必要な経営資源については、SWOP(強み、 弱み、 機会、 脅威)分析で、強み(自社の技術力)、機会(成長産業)を活かして参入する。

第3部は、経営戦略で定めたことを実行することです。それは自社の製品又は技術力を徹底して潜在顧客にPRすることです。中・小規模企業の皆さんは、異業種にPRする経験が少なく躊躇しがちですが、積極的に、①ビジネスマッチングへ参加、②国内・国際航空宇宙展に出品、③ホームページ(HP)の強化、④潜在顧客への試作品の提示などでアプローチすることです。
このPRは、航空機産業又は異業種に参入する重要かつ効果的な活動です。また、これらのPR活動は、クラスターの活動にも当てはまります。

第4部は、潜在顧客へのアプローチとPR方法の、弊社が支援した2社の事例です。
A社:50名の研削加工専門メーカ、2010年9100認証取得、2011年ビジネスマッチングでで受注 航空機産業に参入、2014年以後、機械要素技術展、国際航空宇宙展、メディカルメッセ名古屋、ハノーバーメッセ等に出展。医療機器分野、自動車F1等で受注、2016ドイツ企業から受注。和文/英文のHPでPR。

B社:34名の機械加工メーカ、精密専用機設計・製造等。2009年9100認証取得、航空エンジン部品機械加工でRolls-Royce及びP&Wから認定。航空機エンジンベアリングの技術を生かした高級自転車ハブの設計(国際特許取得)・製造・販売(ブランド「GOKISO」)。オランダ、ドイツ、ラスベガス等のバイクショー、またパリエアショー等、世界各国で出展。和文/英文のHPでPR。

2社に共通しているのは、9100認証取得直後から航空機産業へはもちろん、異業種への積極的なアプローチ(国内・国際展示会への出展、HPによるPR)を行っていることです。

最後に、航空機産業クラスターの皆さんは、立上げ期から成長期に、また先行しているクラスターは、自立的発展期に入っています。国内の活動はもちろん、海外への展開をも期待しております。