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【コラム】航空機産業で活躍を目指す企業に向けた初歩の初歩

横井経営技術研究所 代表
一般社団法人 航空宇宙産業支援機構(ASISA) 代表理事
横井 圭一

 

航空機産業への新規参入、あるいは参入済みの皆さんが航空機ビジネスの拡大を目指すのであれば、航空機について今以上に興味を持って頂きたいと思います。そこで、最初の投稿でもあり、タイトル「航空機産業で活躍を目指す企業に向けた初歩の初歩」にも示した通り、まず航空機のカテゴリーに含まれるビークルを概観してみたいと思います。

一般に航空機と言ってみたり飛行機と言ってみたりしていますが、その差を正確に説明できる人は少ないと思います。航空法の分類では、下図のようになります。つまり航空機の中に飛行機が含まれていますし、ヘリコプターも航空機となります。航空機産業と言った場合は、全ての航空機が対象となりますが、講演やセミナーで対象とされているのは、この中の飛行機、しかも民間機である場合が殆どです。他にも色々とあることを知っておいて貰えると嬉しいです。

次に、飛行機をモノづくりの観点より、製造に関して細分化してみます。飛行機本体は、胴体とか翼といった機体の構造部品とエンジン、脚、座席、化粧室、計器類等といった装備品に分かれます。航空機産業といった場合、機体本体の製造、エンジンの製造、装備品の製造と大きく3つの製造から構成されています。

機体本体の製造メーカーとして、アメリカのボーイング社と欧州のエアバス社が有名です。また、エンジンメーカーとしては、アメリカのGE・アビエーション、プラット・アンド・ホイットニー(P&W)、イギリスのロールス・ロイス(RR)がよく知られています。装備品になるとアメリカのユナイテッド・テクノロジーズ(UTC)、フランスのサフラン(SAFRAN)がスーパーTier1と呼ばれており、所謂装備品の百貨店といったところです。

日本では、機体メーカーと言われているのは三菱重工業、川崎重工業、SUBARUの3重工が主であり、エンジンではIHI、川崎重工業、三菱重工業といったところです。但し、前述の海外企業と違い、民間機分野では機体やエンジンの部分的な製造のみを行っている状況です。装備品に関しては前述したような企業は未だ存在せず、分野毎の装備品メーカーとして、脚部品を製造している住友精密工業、駆動装置を製造している島津製作所やナブテスコ、厨房や化粧室を製造しているジャムコ、タイヤを製造しているブリヂストン、機内娯楽装置を製造しているパナソニック・アビオニクス等があります。

航空機産業で活躍を目指す企業であれば、前述した航空機産業の海外及び国内のメーカーとビジネスを行うことを意味しています。もちろん、直接契約になる場合もあれば、間接契約になる場合もあります。

今回は、航空機の分類に始まり、航空機産業の構造、機体、エンジン、装備品の各製造メーカーを概観して頂きました。今後は、航空機産業に参入するに当たっての参入メリットや参入分野等についてお話しをしていきたいと思います。航空機産業への理解を深め、航空機事業が自社の柱の事業となることを期待しています。