「航空機中小サプライヤーの声を聞く会」結果概要:第1回
新型コロナ禍の影響で航空機産業は大変厳しい状況にあり、全国航空機クラスター・ネットワーク(NAMAC)に参加するクラスターの中にも、生き残りをかけて頑張っておられる企業がいらっしゃいます。
一般社団法人 日本航空宇宙工業会(SJAC)は、産業界大手企業を含めたサプライチェーン支援の取り組みをまとめる中で、航空機中小サプライヤーの声を取り込む必要性が一層高まっていると認識し、経済産業省殿の協力を得て、NAMAC事務局が主催を務め、航空機産業を支援されている各地域の代表から情報を収集する標記会を開催することにいたしました。
その開催結果を下記にまとめます。
● 第1回:2021(R03)年 3月17日(水)開催
- 開催要領
日 時 : 2021(R03)年 3月17日(水)、10:30~12:00
形 式 : オンライン(音声+映像)
司会進行 : NAMAC事務局 平上 雄一(SJAC 調査部)
参 加 者 : 全国11クラスターの代表者
オブザーバー : 経済産業省 本省 および 各地域経産局 航空機担当代表 NAMAC事務局 - 会の構成
- 会の背景と枠組の説明(事務局)
事務局より、コロナ禍における航空機産業の状況、業界団体としてのWing-サポートアクションの制定・取組、その流れからの本会設立の背景を説明。
「航空機中小サプライヤーの声を聞く会」は定期的な情報交換の場として、年3回の実施を計画。 - 全国中小サプライヤーの情報交換
参加者各位より下記事項を中心に各地域中小企業の現状を説明し、意見交換を実施。
① 自己紹介(地域、参加企業数、支援例など)
② 地域の中小サプライヤーの現状について
③ 全国の連携に期待すること・要望 - 今後の計画説明
事務局より、2021(R03)年度の開催は、7月、11月、3月を仮置きとして、次回以降のテーマや進め方については事務局と司会担当地域を中心に相談を行い、各地域に連絡する旨を説明。
- 会の背景と枠組の説明(事務局)
- 成果
地域並びにクラスターごとに航空機産業への参入の段階が異なり、新型コロナ禍の影響についても大きく異なっていることが確認できた。
よって、期待する内容にも幅が見られたが、情報交換の場としての価値には賛同下さる地域が大半を占めたため、支援の重点項目を話し合える場として、本会を継続していく方針を固めることができた。- 【代表的な意見】
- 他産業への参入や比率を上げる企業が多く、事業再構築補助金に期待が寄せられている。
- 導入設備や航空機で培った技術・品質保証体制を活かす領域の探索に苦慮している。 取得した認証を維持するための費用補助、途切れている大企業とのマッチングや非破壊検査試験の開催及びOJT受入を期待。
- 雇用調整助成金や一時出向支援について、航空機産業の特殊性に配慮した延長を期待。
- 新規参入地区から、民間航空機への参入意欲を盛り上げるため、次世代モビリティと合わせて取り組むなどのイメージアップを図る案が紹介された。
- クラスターを越えたネットワーク強化に期待する地域も多く、情報交換をきっかけとした協業可能性に期待する声も聞かれた。
- 【代表的な意見】
- 次回の予定
今回事務局が務めた司会の役割を、各地域で持ち回り担当頂くことで各地の特徴を反映したいこと、7月に予定する第2回目については、C-ASTEC殿に司会をお願いすることを説明した。
- 関連情報:
「航空機産業サプライチェーン対策関係者協議会の開催について」